意見交換会に関する報道記事紹介

2023年12月30日

日本農業新聞
2023/12/6

飼料米10アール919㌔収穫
農家ら意見交換 管理徹底で実現
 日本飼料用米振興協会は12月5日、「飼料用米の多収生産と国の米政策」をテーマにした意見交換会を東京都内で開き、農家4人と研究者らが意見を交わした。
 茨城県龍ケ崎市の長戸北部営農組合は、「オオナリ」で10㌃ 当たり919㎏を収穫した取り組みを説明。
 一方、米価が回復したことで、来年産は全国的に飼料用米から主食用米への回帰が進む可能性があると指摘した。
 同組合は飼料用米を36ヘクタールで生産。
 10㌃当たり800㌔の豚ぷん堆肥投入、適期作業や防除の徹底、多収品種の特性に合わせた育苗や栽培管理が重要だとした。
 木村透理事長は「(水田地帯では)主食用米の需給バランスを維持する上で、飼料用米の作付けは重要」とした。
 次作では主食用米を作る動きが活発になる恐れがあるとし、
「作付計画を早くまとめてほしい。米を作る方も買う方も安心できない」と話した。
 埼玉県加須市の山中農産は、「みなちから」で同881㌔の収量を達成した。
 転作助成である国の水田活用の直接支払交付金は、収量が多いほど交付額が増えるが、上限は同10万5000円。
 生産現場の収量増の意欲を一層高めるためには、上限は撤廃すべきだとする考えを示した。
 東京農業大学の加藤 浩教授は、飼料用多収品種の開発動向を説明した。
 インド型の長粒をもとにした「オオナリ」 「北陸193号」をさらに多収にした系統や脱粒しにくくした系統を紹介した。

日刊 毎日経済新報【飼料畜産特報】
令和5年12月7日(木曜日) 第13568号
①多収品種の栽培におけるコスト削減=埼玉県加須市・㈱山中農産山中哲大代表。
② 飼料用米栽培の取り組み〜専用品種導入〜=茨城県龍崎市・農事組合法人長戸北部営農組合木村 透代表理事。
③飼料用米専用品種の特徴と育種の現状=東京農業大学デザイン農学科社会デザイン農学研究室加藤浩教授。
また、意見交換会には、畜産の立場から青森県の木村牧場木村洋文代表取締役、畜産・農業の立場から山口県の㈱秋川牧園村田 洋生産部次長、消費者の立場から生活クラブ事業連合会加藤好一顧問が参加した。

㈱山中農産飼料用米生産のコスト削減に向けた取組み

「第8回コメ政策と飼料用米に関した意見交換会2023」が別項のように開催され、㈱山中農産山中哲大代表より「多収品種の栽培におけるコスト削減」と題した話題提供が行われた。
その中で、直播栽培導入による低コスト生産と水田活用の直接支払交付金による飼料用米生産への助成についての概要は次の通りである。
(1)直播栽培導入による低コスト生産=
①育苗不要の省力化により、労働時間二割程度、生産費一割程度削減が可能である。
② 大規模に多収品種の作付けを行う場合は、同一品種であっても直播と移植の組み合わせにより、防除時期や収穫時期等の作業を分散させることが可能である。
③畑状態の水田に播種する乾田直播栽培は、省力性に優れ、安定性、倒伏性も良い。
品種の直播適正と、圃場条件を考慮して取り組む。

(2)水田活用の直接支払交付金による飼料用米生産への助成について=
①収益性を比較すると、主食用米と同等以上の収入を確保するには多収が重要となる。
②主食用品種でも、五三八㎏/一〇a以上の反収を確保することで、主食用米以上の収入となる。
③令和六年産より、多収品
作付けを推進するため、一般品種での交付金が段階的に引き下げとなるので、多収品種または県知事特認品種での作付けが望ましい。
④上限反収(六六四㎏/一〇a)以上は、飼料用米販売単価分のみの収入となるため、収益性は下がります。上限反収をピークに、超多収になればなるほど収益性が下がる仕組みとなっています。
ぜひ、数量払いの単価(傾き)を上限反収以降も伸ばしていただくことを切に願います。