2010年の活動紹介

2025年2月17日

【2010年】

2010年11月29日:日本農業新聞
 山形県JA庄内みどり管内の産直提携を柱とする全国最大規模の「飼料用米プロジェクト」が着実に進んでいる。作る人(生産農家)、使う人((株)平田牧場)、食べる人(生活クラブ生協連合会)の輪が水田農業を活性化した。飼料米を給餌した「こめ育ち豚」はブランド豚として全国販売され、脂肪があっさりして甘味がある、と人気を呼ぶ。(竹村晃)
「こめ育ち豚」全国販売

今年の成果を話し合う飼料米生産者<br />(山形県遊佐町のJA庄内みどり遊佐中央カントリーエレベーターで)

 庄内地方の最北部、遊佐町と生活クラブ生協(東京)との産地提携米の生消交流は30年以上に及ぶ。
 「飼料用米プロジェクト」は2004年、遊佐町でスタートした。

 遊佐町、JA庄内みどり、平田牧場、生活クラブ生協、JA全農山形などが構成メンバーだ。
  飼料米は酒田市の養豚会社・平田牧場が全量買い上げ、同社の「平牧三元豚」「平牧金華豚」に給餌し、生協会員に供給するシステムだ。

 生活クラブ生協の守屋馨畜産課長は「消費者の理解を得ながら水田機能を維持し、自給力を高める交流活動で産地を支えたい」と強調する。
  JA庄内みどりによると、今年の飼料米生産は883戸で506ヘクタール、2960トンを見込んでいる (佐藤誠一営農企画課長)。

 2008年からは酒田市の 生産者も加わり、今年から水田利活用自給力向上事業の対象となったこともあり、前年に比べ60ヘクタール増えた。
 「長年、消費者と一体となったわれわれの 取り組みがモデルとなり、飼料米政策で国を動かした」と、遊佐町共同開発米部会の生産者らは自信を深める。
  栽培品種は「ふくひびき」。飼料米の作付けは、転作大豆の連作障害回避対策になる。

 今年、5ヘクタールの飼料米をすべて直まき栽培したJA理事の三浦澄雄 さん(61)は「直まきは作業の分散にもなり、大豆後作の圃場(ほじょう)は豊かで収量もいい」と、地域輪作体系の確立に期待を寄せる。

全量買い上げ 1頭30キロ給餌

 収穫した飼料米は、全量がJAの共同乾燥調製施設に集荷し、平田牧場が輸入トウモロコシ価格よりも高いトン3万600円で全量買い上げる。
  平田牧場は年間約17万頭の豚を出荷するが、全頭がブランドの「こめ育ち豚」だ。粉砕した玄米を、トウモロコシの代替飼料として給餌する。

 今年の9月から飼料米を、豚1頭につき、従来の19キロ(肥育後期)から11キロ (肥育前期)増やし、計30キロを給餌している。これは配合比率で15%に相当する。
  同社の新田嘉七社長は 「今後は50キロ、25%給餌を目指す。

 消費者との交流を通して、飼料に米を使うことの意義を説明し、食料自給率向上に貢献したい」と熱く語る。
  飼料米を3ヘクタール栽培する共同開発米部会長の川俣義昭さん(53)は国に対し、「寒冷地に向いた多収品種の育成と、生産者への助成措置も、面積払いで なく収量に対して行ってほしい」と要望する。同部会の小野寺一博総務副部長は「今後も飼料米の生産を通して耕畜連携、循環型農業を地域でさらに広げていき たい」と話す。


多収品種普及 低コスト化を

直まき栽培した飼料米のモデル圃場(8月、遊佐町共同開発米部会提供)

 飼料米の定着に向けた今後の課題は少なくない。
 飼料米に詳しい東京農業大学農学部畜産学科の信岡誠治准教授は「飼料米を本格的に振興するには食用米とは 全く異なる、多収栽培技術、価格体系への転換をどう図るか、関係者の意識改革が必要だ。それには10アール1000キロ(もみ重)以上の超多収専用品種の 普及、堆肥(たいひ)投入による水田と畜産の結合、直まき栽培の導入、もみ米流通・給餌の推進などで、食用米の6分の1以下の低コスト生産を目指したい」と説く。

【メモ】 農水省が10月末に公表したた戸別所得補償モデル対策の加入申請状況によると、今年産の飼料用米の加入申請面積は1万4914ヘクタールに上り、昨年(4123ヘクタール)より大幅に増えた。
 1000ヘクタール以上の作付けは、宮城、栃木、山形の3県。


2010年(平成22年)3月12日(金) 午前10時~午後5時半
シンポジウム2010~飼料米を活かす日本型循環畜産実践交流の集い~

お米育ちの“卵・牛乳・鶏・豚・牛肉・加工肉・ケーキが勢揃い
~飼料米を活かす日本型循環畜産実践交流の集い~

お米育ちの“、卵、牛乳、鶏・豚・牛肉、加工肉、ケーキ” が勢揃い
~飼料米を活かす日本型循環畜産実践交流の集い~

・とき 2010年3月12日〈金〉午前10時~午後5時半
・ところ 江東区文化センターホール
(地下鉄東西線東陽町駅徒歩5分、東京都江東区東 陽4-11-3 TEL03-3644-8111 )

お米育ちの「鶏卵、牛乳、鶏・豚・牛肉、やハム・ソーセージ」を試食し、飼料米を活かす日本型循環畜産・酪農の実践報告を聞き、その素晴らしさを語り合う集いです。
【催しの内容】

第1部:11時~13時
お米育ちの卵、鶏・豚・牛肉、牛乳の試食・試飲、飼料米の生産・給餌・普及活動を紹介する展示を行ないます。
▶試食コーナーでは米国産トウモロコシ育ちの畜産酪農製品との食味比べもあります。
▶超多収飼料米の生産活動紹介展示 △飼料米を給餌する畜産・酪農生産活動紹介展示
稲作農家と畜産農家が協同する循環型地域農業の紹介
飼料米育ちの家畜が健康に育つ訳とその家畜の肉や卵が健康志向な訳を説明する展示
(籾米給餌の優位性やオレイン酸やグルタミン成分の増加特性等の説明)
飼料米育ちの畜産酪農製品を普及する消費者の活動紹介展示
生協が進めている日本型循環畜産支援の活動紹介展示

第2部:13時~17時半
飼料米を活かす日本型循環畜産確立を目指して生産者、消費者、研究者が報告し、会場の参加者も含めた討論を行
います。
・主催者挨拶 超多収穫米普及連絡会共同代表、日本草地畜産種子協会
・基調講演 「飼料米を活かす日本型循環畜産が日本の農業を再生させる」
東京農業大学農学部 信岡 誠治 准教授
(13:50~)
・実践報告 超多収飼料米生産者 矢野 匡則 氏 (香川県観音寺市)
飼料米給餌養鶏生産者 鈴木 明久 氏 (大分県日出町)
飼料米配合飼料メーカー 多田井 友揮 氏 (昭和産業)
日本型循環畜産支援生協
(15:05~)
パネル討論 コーディネーター:NHK解説委員 合瀬 宏毅 氏 (予定)
パネラー 全国消費者団体連絡会代表 (予定、交渉中)
日本鶏卵生産者協会 緒方 忠浩会長代理
全国養豚生産者協議会代表ないしは超多収飼料米生産者代表
東京農業大学農学部 信岡 誠治 准教授
農林水産省 山田 正彦 副大臣(予定)
農研機構研究者ないしは農水省生産局代表
17:20 閉会挨拶
農林水産省 山田 正彦 副大臣(予定)
17:30 閉会
お米育ちの“卵、牛乳、鶏・豚・牛肉、加工肉、ケーキ”が勢揃い!
=飼料米を活かす日本型循環畜産実践交流の集いです。=
・とき 2010年3月12日〈金〉午前10時~午後5時半
・ところ 江東区文化センターホール
(地下鉄東西線東陽町駅徒歩5分、東京都江東区東 陽4-11-3 TEL03-3644-8111 )
案内図は裏面をご参照下さい。
⇔お米育ちの「鶏卵、牛乳、鶏・豚・牛肉、やハム・ソーセージ」を試食し、飼料米を活かす日本型循環畜産・酪
農の実践報告を聞き、その素晴らしさを語り合う集いです。⇔
○催しの内容
第1部:11時~13時
お米育ちの卵、鶏・豚・牛肉、牛乳の試食・試飲、飼料米の生産・給餌・普及活動を紹介する展示を行ないます。
△試食コーナーでは米国産トウモロコシ育ちの畜産酪農製品との食味比べもあります。
△超多収飼料米の生産活動紹介展示 △飼料米を給餌する畜産・酪農生産活動紹介展示
△稲作農家と畜産農家が協同する循環型地域農業の紹介
△飼料米育ちの家畜が健康に育つ訳とその家畜の肉や卵が健康志向な訳を説明する展示
(籾米給餌の優位性やオレイン酸やグルタミン成分の増加特性等の説明)
△飼料米育ちの畜産酪農製品を普及する消費者の活動紹介展示
△生協が進めている日本型循環畜産支援の活動紹介展示
第2部:13時~17時半
飼料米を活かす日本型循環畜産確立を目指して生産者、消費者、研究者が報告し、会場の参加者も含めた討論を行
います。
・主催者挨拶 超多収穫米普及連絡会共同代表、日本草地畜産種子協会
・基調講演 「飼料米を活かす日本型循環畜産が日本の農業を再生させる」
東京農業大学農学部 信岡 誠治 准教授
(13:50~)
・実践報告 超多収飼料米生産者 矢野 匡則 氏 (香川県観音寺市)
飼料米給餌養鶏生産者 鈴木 明久 氏 (大分県日出町)
飼料米配合飼料メーカー 多田井 友揮 氏 (昭和産業)
日本型循環畜産支援生協
(15:05~)
パネル討論 コーディネーター:NHK解説委員 合瀬 宏毅 氏
パネラー 全国消費者団体連絡会代表
日本鶏卵生産者協会 緒方 忠浩会長代理
全国養豚生産者協議会代表ないしは超多収飼料米生産者代表
東京農業大学農学部 信岡 誠治 准教授
農林水産省 山田 正彦 副大臣(予定)
農研機構研究者ないしは農水省生産局代表
17:20 閉会挨拶
農林水産省 山田 正彦 副大臣(予定)
17:30 閉会

☆畜産発酵堆肥で育った飼料米が日本の畜産と農業を変え、食料自給率と食の安全を向上させます。その上循環型地域農業への転換で農業地域の環境を保全し、CO2削減にも貢献するのです。
☆米国産トウモロコシのバイオエタノール需要の増大による高騰以来の高値傾向が続く中で飼料米の増産が続き、2010年度は前年のほぼ10倍の4万ha以上の作付が見込まれます!!
下記図面 
☆飼料米を活かす日本型循環畜産を消費者も強く支持する理由☆
1、飼料価値としての優位性が高い。
畜産の配合飼料に60%前後使用されているとうもろこしの代替が充分可能で飼料中のオレイン酸成分を向上させ、リノール酸成分を減少させるので家畜がより健康に育ちます。
しかも籾のまま給餌できるので玄米より20%歩留まりが向上します。
*主食用への転用防止にも好都合となります。
2、減反、遊休水田で栽培するので既存の稲作用農機具をそのまま活用でき、低経費で生産できます。*水田の有効活用と主食用米の生産調整にも有効に連動できます。
3畜産堆肥を大量に施用すると殺虫・殺菌農薬なしで主食米の2倍以上の収量増が実現可能なので
主食米の6割以下の低経費で安全性の高い飼料米生産が可能となります。
☆深水管理が出来る水田では除草農薬も不要、化学合成農薬0で超多収できることが実証されているので、より一層の低経費生産、安全性の向上が実現できます。
4、畜産堆肥の投入は、畜産排出物を資源化して循環型地域農業を前進させ、その上CO2を削減させて地球温暖化防止に貢献することが実証されています。
5食料自給率を確実に向上させます。減反水田115万haの80%に超多収飼料米を作付けできれば900万t以上の飼料米が生産され、食料自給率が4%向上します。
稲藁の粗飼料への活用を加えると合わせて5%以上の食料自給率向上効果が見込めます。
6、超多収飼料米が転作田で本格全面生産されると現在米国に払っているとうもろこし代金3,000~4,000億円が全国の稲作農家に還流します。しかも稲藁の粗飼料やバイオエタノール向けが2,000~3,000億見込めるので計6,000億円相当が稲作農家の収入増となり、全国の地域農業の再生に確実に貢献できます。
7、以上の飼料米を活かす日本型循環畜産生産システムは、アジアモンスーン地帯に共通して活用できるので東アジア地域全体の食料自給率と畜産飼料の安全性を向上させ、循環型地域農業推進による環境保全や水田のダム機能維持にも大きく貢献できると考えられます。従って大多数の消費者は超多収飼料米の本格生産を熱烈に期待します。
* 消費者の全面支持⇒畜産生産者が超多種飼料米を家畜に給餌⇒稲作生産者が減反水田で超多収飼料米の本格全面生産推進に到る図式になります。
 
◎上記連関図式の円滑な推進には飼料米生産を奨励する、「水田利活用自給力向上事業」を5年間持続的に充実させ、環境保全効果が実証されている畜産堆肥の水田への施用を助成する「_______事業」と有効に連動させることが不可欠と考えます。⇒
☆この仕組みが有効に機能すると飼料米を給餌した畜産生産物の割高感がなくなり、消費者は、安全性の高い飼料米で育った国産畜産物の消費を広げ、飼料米の本格生産を促進させる好循環の形成に貢献できると考えます。
2010年1月23日 超多収穫米普及連絡会共同代表
上原公子(前国立市長)、清水鳩子(主婦連参与)、石澤直士(全鶏会議副会長)
○上記文章を下記のように要約して図柄や漫画で表現して裏面を飾ります。
飼料米を活かす日本型循環畜産の隠れた牽引力⇒畜産発酵堆肥と籾米給餌です!!
◎畜産発酵堆肥を投入して栽培された飼料米を籾米で給餌する優位性が注目されています。
1、収穫段階での立毛・天日乾燥、常温貯蔵可で玄米給餌より20%飼料の量が増加すし、乾燥、脱穀の経費が削減され、貯蔵経費も削減できるので経費削減効果が高くなります。
2、種子消毒、殺虫・殺菌農薬不使用の飼料米を籾米で給餌するのでオレイン酸成分増加効果との相乗で家畜が一
層丈夫に生育します。⇒採卵鶏での産卵成績の向上が実証されています。(ときわ養鶏、東京農業大学畜産マネジメント研究室等)
3、健康な家畜の鶏卵や肉製品の安全性が向上します。
4、鶏卵や鶏肉、豚肉の栄養成分と食味の向上も実証されています。⇒オレイン酸成分向上による健康志向、グルタミン酸成分向上によるすっきりとした味わいの食感等。
5、主食用米への混入を防ぐ為の分別流通を実施する上でも効果的です。
☆以上、飼料米を活かす日本型循環畜産の優位性が実証されていますが、現時点では、超多収、超低経費生産システムが全国に浸透していません。
飼料米を活かす日本型循環畜産を本格軌道に乗せる上で飼料米育ちの畜産酪農製品の消費拡大が決定的に重要です。
全国レベルで超多収・超低経費生産システムが浸透するまでの期間(5年程度)、水田利活用自給力向上事業と「CO2削減畜産堆肥投入奨励制度」を連動させた畜産堆肥投入飼料米本格生産奨励制度が確立されて維持されれば飼料米育ちの畜産酪農製品の割高感がなくなり消費拡大が持続して飼料米を活かす日本型循環畜産が本各軌道に乗ると考えられます。

2008年7月26日(土) 午後1時30分~4時30分
畜産・大パニック阻止学習会
会場:新宿家庭クラブ会館 渋谷区代々木3-20-6 TEL 03-3370-6322
主催:畜産・大パニック阻止学習会実行委員会(準備会) 
消費者と生産者の有志 20名による呼びかけで開催された。
消 費 者:
浅井和雄、井口信治、伊藤和夫、上原公子、榎谷雅文、海老澤惠子、 甲斐真澄、金子美登、清水鳩子、辰濃和男、中塚敏春、蓮尾隆子、土方彰子、平田迪子、松村敏子、若狹良治
生産者団体:
青森ときわ村養鶏農業協同組合 専務理事 石澤直士
畜産農民全国協議会 会長 森島倫生
千葉県長生地域畜産振興協議会 会長 中村種良

畜産大パニック阻止学習会の報告
2008年7月26日


 食の安全や環境保全に熱心な19氏が中心になって呼びかけた標記学習会が2008年7月26日に東京都内で開催されました。
学習会は若狭良治コープ低公害車開発元代表取締役の司会、進行で開始され、冒頭、前国立市長の上原公子さんが「この学習会は飼料の度重なる記録的な暴騰により廃業が続出している畜産・酪農生産者の苦悩を正確に理解し、事態の正しい解決に向け、生・消が協同できる行動を追求する為に開催する。」と挨拶されました。
先ず全国養鶏生産者会議の石澤会長から「『鶏卵は物価の優等生はもう終わりにして』とのキャンペーンを有楽町で実施し、消費者に理解を呼びかけた。大手の養鶏商社からも同感との声が上がっている。青森県でも今年度、飼料米を200ha作付している。多収性飼料米の増産を大いに期待するが、今後は減反水田での作付面積をめぐって米粉との戦いが予想される」などの報告がされました。
次いで畜産農民全国協議会の森島会長から「既に投資した農家は止めたくても止められない。自殺者が出ている。養豚では生産頭数を増やすにも借金がかさむ、このような学習会は次に繋がる。」との報告がされました。
酪農生産者では、千葉県長生地域畜産振興協議会の中村会長から「1986年のプラザ合意以後、自給飼料主体の酪農は採算割れする事態となった。生産者乳価が若干上がったが、小売店によっては成分無調整牛乳が不足し、加工乳のみ陳列されているところも出てきている。この現状を放置しておくと大パニックになる。」との報告がされました。
日本鶏卵生産者協会の菊地常務からは「飼料価格は、昨年の3万/tが5.5万/tに上昇し、シカゴ先物相場の動きからしてこの10月に一層上昇する。上昇分を全額補填するとほぼ4,000億円の財源が必要となる。飼料米は2年前から稲作農家と連携して国内生産を追求してきた。今年の作付は全国で1600haに達し、耕畜連携による循環型地域農業の推進に貢献してきている。」との報告がされました。

生産者団体からの報告を受け、全国消費者団体連絡会の蓮尾隆子運営委員は、「消費者は、生産者の実情を理解すると行動する。生消が協同して畜産大パニックを未然に防ぐ運動を盛り上げたい。かつて第二次石油危機時での飼料代大暴騰時に生産者の価格引き下げ運動を消費者が支援した経験がある。今は国産を消費者が強く選択する時代、生産者がSOSを発信すれば、消費者は黙ってはいない、行動する。」旨報告しました。

東京農業大学畜産マネジメント研究室の信岡誠治先生が「超多収性飼料米こそ畜産大パニック阻止の切り札」と題して講演しました。
「超多収性米の代表品種”籾ロマン”は昨年、慣行栽培で10a収1,016kgを達成した。今年は鶏糞発酵堆肥を10a当4t投入し、殺虫・殺菌農薬不使用、除草剤1回散布だけで収量増を追求している。4年前から飼料米の超多収品種の本格研究を開始し、農水省に協力を要請したが門前払いされた。その姿勢は今も同じで飼料米の種子の増殖にも関与していない。タイ米の品種「タカナリ」は蛋白含量10%で10a収1,275kg(籾)、玄米でも1,023kgを達成している。稲の実が1t獲れると稲藁も1t獲れるので、合わせて10a収2tとなり、飼料自給率向上への大きな貢献となる。現下の飼料高では両方で 10a当10万を超える収入となる。*超多収品種の特性を確実に引き出す施肥のポイントは窒素分10a当28kg投入にあり、発酵堆肥の10a当3t以上の投入が最も好ましい。超多収飼料米栽培を普及していく上でこの施肥の基本が主食米の生産者には受け入れられないのが問題である。主食米の生産者は食味優先の栽培慣習を簡単には捨てきれないので超多収飼料米のローコスト肥培管理技術を稲作生産者に正確に理解して頂く努力が超多収飼料米を普及して行く上で重要となる。」

次いで「穀物先物市場への投機禁止は可能だ!」のテーマで今宮謙二先生が講演されました。  「世界の三重苦―景気後退・金融混乱・物価高騰―をもたらした犯人は投機マネーだ。
投機マネーが世界を大混乱させた出来事は3回ある。1回目が1929年の世界大恐慌、2回目は1974~75年にかけてのスタグフレーション(G7サミット第1回が’75年に開催された)、今回が3回目で巨額なリスクに対応できない市場原理至上主義の矛盾を露呈した。サブプライム危機がそのあらわれで企業破綻・金融の弱体化・市場混乱・モラル低下をもたらした。
その背景には世界的低金利による過剰マネーと多様な金融商品の存在があり、”金融危機でも投機マネーが縮小せず”と言う新しい特徴が出現した。その結果投機マネーが金融市場から商品市場へ進出して、USコーンの価格が実需ベース価格のほぼ2倍になっている(‘08通商白書)といった事態が頻繁に起こっている。
投機マネーを規制する実効策は投機助長の融資規制、投機利益の課税、市場の透明化、タックスヘイブン規制、トービン税、穀物・原油などの金融商品化規制、為替管理強化を国際協力で実施すれば効果が現出する。
借金依存で儲け追求むき出しの市場参入という投機資金の決定的もろさと社会不安の激化が世界中で投機マネー反対の市民世論を高揚させている。
そのうねりが投機規制を実施させる最大の根拠となる。
1932年の大恐慌直後に国民の怒りを引き出して政府に”ニューディール政策”を採用させた米国ペコラ委員会の教訓を活かし、既に仏、独の政府が動き出し、ベルギーでは投機規正法が可決され、英国も傾いていてEU全体に波及しつつある。
日本でも、畜産大パニック阻止の呼びかけ文のように生産者と消費者が一体となって投機規制を要求する国民運動が政府を動かす原動力となる。」
と言う趣旨のご講演で私たちの運動に大きな確信を与えてくれました。

全体討論では市場原理至上主義の矛盾を制御するルールを確立する事が食糧への投機を禁止する基本である事を今宮先生が指摘されました。
又、下山保首都圏コープ事業連合初代理事長は飼料米の生産拡大中心に取り組めば生協や消費者団体からの支持は広がるが生消協同で農水交渉を実施するなら要請事項の整理が必要となる旨指摘されました。
さらに清水鳩子主婦連合会参与は食糧自給率向上は大部分の消費者が賛同するテーマで、その立場に立った生産者の実力行使を消費者は応援する。畜産・大パニック阻止に向け、消費者団体に向けた切り札を鮮明にした資料など情報提供が必要となる。
上原公子さんは畜産パニックになった原因を正確に分析すると飼料自給率向上の緊急性に行き着く。米国の食糧政策への依存度を早急に低下させる政策転換が不可欠となる。そのために飼料米生産拡大への正当な予算措置を要求し、消費者が支持できるデーターの積み上げを急ぐ必要がある旨結論的な発言をされました。
同時に蓮尾隆子さんも農水省から飼料米政策を正確に聞き出すべきとの発言で時間超過となり、総合司会の若狭良治さんが閉会を宣言して終了しました。(文書作成 遠藤和生)

中央大学名誉教授 今宮健二 氏講演概要

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【2008年度】 開催準備情報・開催要領・開催挨拶・開催報告報道記事

第1回 超多収飼料米が畜産・大パニックを防ぐ”シンポジウム
日 時 2008年11月28日(金)午後1時半~5時
場 所 エデュカス東京 千代田区二番町12-1
    JR四谷駅・市ヶ谷駅からどちらも徒歩7分、03(5210)3511
主 催 畜産・大パニック阻止実行委員会 共同代表:上原公子、清水鳩子
プログラム
1、飼料米生産を支援している生協からの報告
  生活クラブ事業連合生協連合会(庄内みどり農協)
  パルシステム生協連合会
  東都生活協同組合
  コープとうきょう(コープネット事業連合) *コープとうきょうは文書での報告。
2、特別報告、「超多収飼料米が日本の畜産と水田農業を救う」
  東京農業大学農学部畜産マネジメント研究室、信岡誠治博士
3、シンポジウムと全体討論
 パネラー
 ・畜産・酪農生産者⇒全国養鶏経営者会議、石澤直志会長及び畜産農民全国協議会代表
 ・超多収飼料米を耕畜連携で生産している稲作生産者⇒庄内みどり農協の飼料米生産指導責任者
 ・消費者団体代表⇒全国消費者団体連絡会、蓮尾隆子運営委員
 ・飼料米生産支援の生協代表⇒生活クラブ事業連合生協連合会、加藤好一会長
 ・超多収飼料米の実践的研究者⇒東京農業大学畜産マネジメント研究室、信岡誠治博士
 ・コーディネーター⇒自然エネルギー研究センター、若狭良治 取締役・東京支所長

代表挨拶 畜産・大パニック阻止実行委員会 共同代表:上原公子

 皆様こんにちは。まだ金曜日ですが、昼間からこんなに大勢お集まりいただきありがとうございます。受付でみましたら、遠くは秋田、山形、岩手からもおいでいただきありがとうございました。
 共同代表のひとりであります。上原公子と申します。
 ちょっとは賢い消費者のひとり、30年間、生活クラブで活動して参りましたので、少しは賢いと思い暮らしてきましたが、この間次々と食料の問題が起こってまいりました。
 餃子事件続いてバターが生協やスーパーから消える、このことで何がわかったかといいますと、原油高騰により、各生産者は第一次産業の人だけでなく、いろいろな生産者、あらゆる活動している人たちが苦労しているのがわかってきましたが、餃子事件やバターが消えるのでわかったのは、実はもう生産者が行くところがないほどに追い詰められ、消費者はどこで信用してどこで買ったらよいか判らないという国家安全保障の崩壊ということです。
 日本の食糧自給率は40%と言われてきましたが、このように深く他国に依存しながら我々の暮らしを成り立たせて命の原点を確保するのが難しいことがわかったわけです。
そこで畜産農家の方たちがやっていけないというのを聞きまして、去る7月26日、第1回目の生産者の皆さんにきていただいて学習会「畜産大パニック阻止学習会」を開きました。
 さらにびっくりしましたが、私自身は農家との連携があり状況を少しはわかっているつもりでいましたが、畜産業界というところがよくわからなかった。
 実にいろいろな問題を抱えているということと、一番ショックだったのは畜産と農業が連携していないということです。
 飼料のかなりの部分が輸入されているとしても、少しは地場の農地で作られていると思っていました。
 しかし連携されていないということは、まさに今要求されている環境問題の循環型というところが断ち切られたままこういう状況があったのだということが私にとって大きな問題として浮かび上がってきました。
 テレビでも報道されましたが、日本の今の現状は消費者と生産者が断ち切られ、生産者同士も実は地域の中で断ち切られ、重要な食料という問題がアメリカの世界の食糧占領といいますか国家戦略のモデルケースとして日本の農政がそういう状況におかれてきている結果であったということです。
 これはしっかりと根本的問題について考えなければいけないチャンスがきたと思っています。

 本日は消費者そして生産者、たぶんこんな形で一同に会してお話をするのは初めてと思いますが、われわれの生物として人間の命を守るため、基本的原則論としては、自給ということが経済的に自立した国家の原則というのは頭でわかっていましたが、目先の解決だけでなく、きちんと解決するために消費者も考え、生産者も考えていくという輪を作って今後大きく農政を変えていく突破口にしたいと考えています。
すでに、生協のみなさん中心に生産者と流通と消費者が結びついていろいろな試みをされています。
 水田をなくさない。
 日本の気候風土にあった水田をつぶさずに、飼料米を育てながら畜産をいかし農業も生かしていく循環型の試みがされているわけですが、きょうは信岡先生から基調報告がありますが、それに大きな希望をもたらす超がつく多収飼料米が現にあるということで、これを使えば水田を生かしながら循環型農業が可能であるし、今まで畜産業者が依存しなければいけなかった外国からの飼料もかなりの部分賄われていく希望ある提案もあるかと思います。
 そういうことを通じながら私達は実質的問題として政府にも提案していくという今後の問題につなげていきたいと思っています。
 ここで議論されていくことを積み上げながら、次はできれば国会議員も参加して国会議論にしていただきたいと思いますが、非常に希望ある会議になると思います。
 遠いところからまたお忙しいなかお集まりいただきましたことに実行委員会一同感謝申し上げまして、実りある会になりますよう心から祈っています。
 本日はありがとうございました。


20081128上原公子(まさこ)挨拶ダウンロード


20081128生活クラブ活動報告ダウンロード

 このシンポジウムの全体討論で次のパネラーの皆さんの司会を行った若狹良治が、自然エネルギー研究センターとして事務局を受け持っているDME自動車普及推進委員会の事務局長として日刊自動車新聞の月1回の割合で巻末の1頁に連載をしている「自動車の燃料と車種の選択と今後の見通し~食糧自給率の向上とバイオマスエネルギー~」に排ガス対策としての燃料を推進する立場から、このシンポジウムを開催した一員として、農業の大切さ、日本という国にとって重要な役割を持っているコメつくりの重要性を訴えました。

 ・畜産・酪農生産者⇒全国養鶏経営者会議、石澤直志会長及び畜産農民全国協議会代表
 ・超多収飼料米を耕畜連携で生産している稲作生産者⇒庄内みどり農協の飼料米生産指導責任者
 ・消費者団体代表⇒全国消費者団体連絡会、蓮尾隆子運営委員
 ・飼料米生産支援の生協代表⇒生活クラブ事業連合生協連合会、加藤好一会長
 ・超多収飼料米の実践的研究者⇒東京農業大学畜産マネジメント研究室、信岡誠治博士
 ・コーディネーター⇒自然エネルギー研究センター、若狭良治 取締役・東京支所長


20081128超多収穫米が畜産・大パニックを防ぐシンポジウム車笛記事ダウンロード

食糧危機とバイオマスエネルギー 若狭レポート
日刊自動車新聞2009年1月10日


2009年1月10日(土)日刊自動車新聞 「車笛」エッセイ元原稿ダウンロード


20070224_日刊自動車新聞_車笛食糧危機とエネルギーダウンロード


● この第2回目の学習会として実施された第1回シンポジウムの後、任意団体として「超多収穫米普及連絡会」が結成されました。 


代表委員として、上原公子、清水鳩子、石澤直士が就任した。
食べもの通信 2009年3月号 で飼料用米の普及で食料自給率を向上させようと特集が組まれました。
特集目次
 ●食料自給率アップ、待ったなし~超多収飼料用(エサ)米で、自給率向上に一役
 食べもの通信 編集部  蓮尾 隆子
 ●食料安全保障としての食料自給率向上に向けて ~食料自給率40%の状況に何をすべきか
 農林水産省 大臣官房・食料安全保障課長 末松 広行
 ●減反水田に超多収飼料米を作ろう
 東京農業大学 農学部畜産学科    畜産マネジメント研究室 准教授  信岡 誠治
 ●日本のお米育ちの卵、豚肉、牛肉   首都圏の生協が次々実践、好評です
 食べもの通信 編集部  蓮尾 隆子


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