第1回飼料用米普及のためのシンポジウム2015

2024年8月30日

通算第8回◆法人化第1回法人化第1回2015シンポジウム開催報告① 

シンポジウムの配布資料は、次頁の開催報告で発表資料(PDF)をダウンロード出来ます。ご利用ください。

当日配布された資料は次の通りです。

1.資料集(シンポジウム資料集)

    式次第、ご挨拶、基調講演Ⅰ、基調報告Ⅱ、基調講演Ⅲ、

    特別講演、事例報告Ⅰ、事例報告Ⅱ、閉会の挨拶に代えて

当日配布資料.pdf

2. 林 芳正 農林水産大臣、山田俊男 自由民主党政務調査会農林部会 部会長代理への「食料・農業政策に関する意見」 

 意見提言書.pdf

3. 日本生活協同組合連合会

    「食料・農業問題と生活協同組合の課題 2015

     ~地域で手をとりあって~」 

 日本生協連資料①.pdf 

資料の趣旨は、日本生活協同組合連合会が食料・農業問題に関わって、「食料・農業問題検討委員会」を設置し、国が2015年3月に策定する新たな食料・農業・農村基本計画に向けた「国への意見書の提出」と、「生協自らの課題」の2点を課題として取り組み、まとめた冊子となっています。

下記の文書は配布しておりませんが、関連文書ですのでご紹介します。

 「新たな『食料・農業・農村基本計画』に関する意見書」                                    日本生協連資料②pdf

日本生協連は、2014年10月28日、「新たな『食料・農業・農村基本計画』に関する意見書」を農林水産省に提出しました。
2014年10月28日、日本生協連会長 浅田克己 と専務理事 和田寿昭が、農林水産省を訪問し、皆川芳嗣 農林水産事務次官に、意見書の内容と生協の取り組みをご説明し、意見交換をしました。 

スナップ写真

2015 年 3 月 20 日
農林水産大臣 林 芳正  殿
自由民主党 政務調査会 農林部会 部会長代理  山田 俊男 殿


食料・農業政策に関する意見

1.食料・農業についての情勢認識命の基本となる食料の安全保障が、世界的に脅かされています。
 気候変動による異常気象の常態化が、穀物生産を不安定化させています。アジア・中東での穀物需要が激増し、また、バイオ燃料ブームが飼料穀物生産と競合し、世界の穀物在庫率は危険水域に近づいています。
 投機マネーの影響で食用・飼料用の穀物価格が高騰し、価格の高止まりを招いています。
 国連はこのような世界の状況をふまえ、2014 年を「国際家族農業年」、2015 年を「国際土壌年」と定めることを決議しました。
 いずれもその目的として、食料安全保障の実現を掲げています。日本に限らず世界的に見ても、農業の担い手はそのほとんどが家族農業です。
 これらの決議は、産業政策の視点のみから農業を論じるべきではなく、地域における暮らし・なりわいを守り育てる視点こそ重要だと指摘しています。
 日本では、主食用米の民間在庫が 200 万トン超に膨れ上がり、過剰在庫の影響で米価が異常に下落し、2014 年産米の概算金が過去最低の水準となりました。
 国の十分な需給対策がないまま、市場原理に任せた結果です。日本の農業の柱である主食用米の持続的生産と、これを支える家族農業そして地域が危機に直面しています。
 日本のカロリーベース食料自給率は 39~40%、重量ベースの飼料用を含む穀物自給率は 30%未満と、先進国のなかで最低水準です。
 “猫の目農政”のために農業の将来展望を描くことが困難ななか、後継者不足による農業従事者の減少と高齢化に歯止めがかかりません。
 TPP 交渉のゆくえや米の生産調整の見直しが、これに拍車をかける恐れがあります。日本経済はすでに構造的な貿易赤字に陥っており、これまでどおり円の力に任せて食料・飼料を自由に輸入し続けることは、今後困難になっていく見込みです。
 世界的な食料争奪戦が始まっている今日、自給力を向上させることこそ、真の国際貢献と言えます。
 穀物生産国は世界のごく一部の国に限られており、それらの国々が食料危機の際に自国を優先し輸出規制・中止を行なうことは、2008 年の世界食料危機の際のとおり自明です。自給力向上には長い時間と努力を要します。食料主権にもとづく国づくり、そして持続的・安定的な生産と消費の関係づくりを、長期にわたり着実にすすめていく必要があります。
 食料・農業政策を政争の具に貶めず、安心して将来を展望し得るための安定した政策を、与野党の英知を結集して築くべき時です。

2.食料・農業政策についての意見・以下の諸政策について、長期にわたり安定的に実施すること
① 自給力向上のための政策を。
・自給率の基盤となる主食用米を要とする米作が今後も安定して営まれるように、そして、歴史的に形成された国全体の資産である水田機能を維持できるように、穀物(大豆・小麦など)生産を含めて、「水田フル活用」政策を継続し強化すること。
・食料の安全保障の観点からも、米の生産調整を市場原理に委ねきるのではなく、豊作時の出口対応、不作時の融通対応を国の責任において図ること。
・自給率向上に資する飼料用米をはじめとする飼料作物の生産拡大のために、その流通と活用に必要な「耕畜連携」を推進する社会基盤の整備、ならびに多収品種の開発、農法の研究を強化すること。
・自給率向上に資するなたね(菜種)をはじめとする油糧作物について、必要な助成を継続して図ること。
・活力ある農山漁村の再生のために、地域に根ざした主体である協同組合などの育成
・支援を図ること。・自給率目標達成に向けた工程表を定め、各施策の実施状況について進捗管理すること。

②安心して将来を展望し得るための安定した政策を。
・岩盤対策として直接支払い制度を根幹に据え、農業生産に必要なコストの一部を価格と切り離し、食料安全保障に必要な社会的コストとして社会全体で負担する制度を構築し、その持続を図ること。
・これにより、農業従事者の所得の長期的安定を図り、離農を防ぎ、将来に向けた設備投資などを促し、若い世代の参入を促進すること。
・また、これにより、消費者の米離れを招く価格高騰や、生産者の離農を招く価格低迷の悪影響を改善すること。
・農業政策の策定・実施にあたっては、家族農業そして地域社会の持続可能性を大切にすること。

③消費者の理解と参画を促す政策を。・農山漁村の有する多面的機能に関する啓発政策を強化すること。
・日々の消費行動を通じて消費者が自給力向上の取組みに主体的・自覚的に参加できるように、消費者が食品ならびに主原料の産地を理解して選択購入できる食品表示制度に改善すること。

④家族農業そして地域社会の持続可能性を脅かす恐れのある政策の見直しを。
・農協改革問題の検討にあたっては、産業政策への偏重とならないように、また、自治組織への介入とならないように、規制改革実施計画の内容を見直すこと。
・TPP 交渉にあたっては、秘密交渉の姿勢を改めること。また、自民党および衆参農林水産委員会の決議(「米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目を除外又は再協議の対象とする」旨)に反する内容で合意しないこと。
以上
(飼料用米を活かす日本型循環畜産推進交流集会参加者一同) 
(日本の食料主権の堅持を求める政策提言協議会)
    ※ 協議会構成団体:庄内みどり農業協同組合、上伊那農業協同組合、那須野農業協同組合(どではら会)、加美よつば農業協同組合、 生活クラブ事業連合生活協同組合連合会

通算第8回◆法人化第1回2015シンポジウム開催報告② 


法人化 第1回(通算第8回)
  飼料用米を活かす日本型循環畜産推進交流集会
  ~ 飼料用米普及のためのンポジウム 2015 ~

 日時:2015年3月20日(金)11時~17時
 会場;東京大学 弥生キャンパス 農学1号館8番教室
 主催:一般社団法人 日本資料用米振興協会 JFRA ジャフラ   
 詳細:パネル展示 (3階/農経会議室)        11時~12時30分
   シンポジウム (農学第1号館 2階/8番教室) 12時55分~17時 懇親会(意見交流会)
   会場:東京大学消費生活協同組合農学部食堂  17時30分~(3,500円)
案内ポスター・参加申込書.pdf
開催報告書(第5版)
  ★ シンポジウム2015 報告書(文書のみ)第5版.pdf
  ★ シンポジウム2015 報告書(写真付き)第5版.pdf
開催詳細内容
主催 一般社団法人 日本飼料用米振興協会
後援 農林水産省
協賛:全国農業協同組合連合会、日本生活協同組合連合会、東都生活協同組合、
   生活協同組合連合会コープネット事業連合、中野区消費者団体連絡会、
   生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、特定非営利活動法人未来舎、
   木徳神糧株式会社、公益社団法人中央畜産会、一般社団法人日本鶏卵生産者協会
主題 食料自給率向上による食料安全保障の確立を目指そう
   飼料用米の大量増産と日本型循環構築連携の事例に学ぼう
参加(出席)費 無料
参加(出席)者 170名
生産者団体(農家、酪農、養鶏卵)、飼料事業者、流通事業者、消費者団体等、研究者、学生、主婦
実施進行次第 会場内掲示.pdf


12:30 開場
12:55 開会
総合司会  若狭良治
特定非営利活動法人 未来舎副理事長
日本飼料用米振興協会 監事/運営委員
挨  拶
一般社団法人 日本飼料用米振興協会 代表理事  海老澤惠子     (10分)


基調講演
「飼料用米の利用推進について」 (25分)
農林水産省生産局畜産部畜産振興課 草地整備推進室 田中誠也 室長
 ※ 講演資料.pdf


「米の需要拡大に向けた品種開発」 (25分)
全国農業協同組合連合会 営農販売企画部 飼料用米対策課 遠藤 雄士 課長
 ※ 講演資料.pdf]

「飼料用米の生産から消費までの流通に携わって ~課題と解決の方向~」     (25分)
木徳神糧株式会社 グループセールス事業部 木村友二郎 部長日本飼料用米振興協会 運営委員
※ .講演資料pdf

別講演
「食の自給率向上と安全保障」
東京大学大学院 国際環境経済学研究室
鈴木宣弘 教授          (30分)
※ 鈴木宣弘教授 参考資料 「食糧自給率を軽視するのは誤り」.pdf

事例報告
「耕畜連携による自給飼料増産の取り組み
 ~水田フル活用を目指して~」  (25分)
有限会社アイデナエンタープライズ/有限会社 高秀牧場
高橋憲二 代表取締役
 講演資料.pdf 

「コープネットグループにおける
 「お米育ち豚」プロジェクトの実践報告」 (25分)
生活協同組合連合会コープネット事業連合
執行役員 小林新治 政策推進室担当
※ 講演資料.pdf 
※ コープネット事業連合の案内
  コープネット事業連合案内.pdf

質疑応答          (30分)
コーディネーター
東京農業大学農学部畜産学科
信岡誠治 准教授
     日本飼料用米振興協会 運営委員

閉会の挨拶に代えて    (15分)
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
加藤好一 会長 日本飼料用米振興協会 運営委員
 挨拶資料.pdf 

 会場風景 

 質疑応答

シンポジウムの報道記事

飼料米のシンポ
マッチングと品種改良が課題
コープネットが取り組み報告大手量販店では普及進まず

 日本飼料用米振興協会が主催する飼料米の普及に向けたシンポジウムが都内で開催された。生産者や消費者、行政、稲作・畜産農家など多くが参加し、それぞれの立場から今後の課題などを報告。生協ではコープネット事業連合が岩手での取り組みを報告し、『お米育ち豚』の次年度の販売目標や組合員の声などを紹介。飼料用米を使った畜産品は大手量販店では普及が進んでおらず、今後は米の品種開発や安定生産、需給マッチングなどが課題となる。

      コープネットの小林新治さんが講演

大手量販店での普及が進まないが、生協では7割近くが取り扱うといわれる飼料米を与えた畜産品の肉や加工品――。
 日本飼料用米振興協会は3月20日、東京・文京区の東大弥生キャンパスで、消費者や稲作・畜産農家、流通関係者などが参加し、日本型循環畜産推進の交流集会として「飼料用米普及のためのシンポジウム」を開催した。
 農林水産省・畜産振興課草地整備推進室長の田中誠也氏(飼料用米の利用推進)、全農・飼料用米対策課長の遠藤雄士氏(米の需要拡大に向けた品種開発)、木徳神糧・グループセールス事業部長の木村友二郎氏(飼料用米の生産から消費までの流通に携わって?課題と解決の方向)――が講演。
 具体的な事例として、コープみらい・コープネット事業連合の執行役員、小林新治氏が「コープネットグループにおける『お米育ち豚』プロジェクトの実践報告」、高秀牧場・代表取締役の高橋賢二氏が「耕畜連携による自給飼料増産の取り組み?水田フル活用を目指して」――の取り組みを紹介した。
 小林氏は、飼料米に取り組む意義や岩手での具体的な事例(JAいわて花巻)、組合員との田植えや稲刈りなどの交流について話し、お米育ち豚は2014年度で年間4万頭を肥育し、宅配で9億円、店舗で5億8000万円を販売。15年度計画では、宅配・店舗とも10億円の販売を予定しているという。
 今後の普及への課題では、大手量販店での取り扱いが少ないことや、安定生産に向けた飼料米の多収品種の開発、保管施設の低コスト化、稲作農家と畜産農家の需要と供給のマッチング、助成金のあり方――など様々な問題が話し合われた。

木徳神糧の木村友二郎部長が報告

展示会で配布された資料
***************************
JA全農
(全国農業協同組合連合会)

飼料用米普及の手引きJA全農.pdf

***************************
コープネット事業連合
お米育ち豚.pdf

生活協同組合連合会コープ事業連合は、
コープみらい、いばらきコープ、とちぎコープ、
コープぐんま、コープながの、コープにいがた
の共同開発仕入事業を行っています。

***************************
太陽工業
輸送用防御バッグの紹介

太陽工業防疫バッグ.pdf

大規模な建設用テントメーカーがテント生地の活用例として、防疫の観点から病死した牛などの家畜を安全に輸送するための大型バッグを開発しました。現在、フレコンなどの資材を開発普及中です。

***************************
高秀牧場 チーズ工房

展示会では、チーズの試食のみ行いました。
詳細は下記にお問い合わせください。
http://www.takahide-cheese.com/
TEL 0470-86-2131