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令和3年度「飼料用米多収日本一」受賞者の概要
単位収量の部(敬称略)
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褒賞名 経営体(団体名・個人名) 住所
品種 作付面積(a) 単収(kg/10a)
受賞理由
農林水産大臣賞 小松田 光二 秋田県横手市
べこあおば 133 973
地域の平均単収を370.9kg超えて、単収1トンに迫る973kgの実績は、コンテスト史上最高値。
より多収を目指し、前年の「秋田63号」よりも稈が短く倒伏しにくい「べこあおば」に品種変更する判断、疎植栽培や施肥等のコスト削減、域内での農機の共同利用、農地中間管理機構の活用による1ha区画圃場における1トン近い多収性実現のモデル性、生産面・経営面・地域連携面の全てにおいて取り組みが高く評価された。
農産局長賞 高橋 俊惠 青森県五所川原市
ゆたかまる 1,040 852
肥料に関する知識を活用した施肥により、10haを越える面積での多収を実現。施肥等生産面及び流通面のコスト削減、地域での情報発信・情報交換や作付困難者の農地借用による圃場集約等、地域の模範となる取り組みが評価された。
全国農業協同組合中央会会長賞 加藤 禎行 北海道美唄市
そらゆたか、さんさんまる 590 873
大規模経営で、主食用米も複数品種取り組みながら、飼料用米の多収を実現。早晩生が異なる複数品種を導入し、品種特性に応じて移植と直播を組み合わせ、収穫時期も分散、小麦・大豆との輪作と土壌診断に基づく施肥設計等、データに基づく裏付けのある取り組みで、地域の模範として生産技術を地域に還元し、担い手の育成にも積極的に取り組んでいる点が評価され
た。
全国農業協同組合連合会会長賞 農事組合法人日の出生産組合 代表理事組合長 廣田 実 北海道旭川市
そらゆたか 639 835
主食用米、飼料用米、麦、大豆、子実用トウモロコシなど複数品種の作付体系を確立し、水田を高度に利用し、関係機関の信頼を得ながら、地域の中核として農業生産に取組んでいる姿勢、またJAおよびホクレンの集荷・販売機能を活用していること等が評価された。
協同組合日本飼料工業会会長賞 農事組合法人 坊沢営農組合 代表理事 長崎 克彦 秋田県北秋田市
秋田63号 4,029 807
経営面積92haのうち飼料用米40haと大規模でありながら、単収807kgの多収を実現。農薬散布用ドローンを用いたコスト低減の取り組みや、大豆・枝豆の輪作体系等の中で、飼料用米の多収を実現するという、モデル性を有する地域の中核的法人経営体として、評価された。
日本農業新聞賞 上田 隆 秋田県横手市
秋田63号 516 837
コストアップにはなるが、追肥をして高収量を確保していること、いもち・カメムシ防除をラジコンヘリで行い、飼料用米のほ場をカメムシやいもちなどの温床にしない地域と協調する視点が評価された。
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令和3年度「飼料用米多収日本一」受賞者の概要
地域の平均単収からの増収の部(敬称略)
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褒賞名 経営体(団体名・個人名) 住 所
品種 作付面積(a) 地域の平均単収からの増収(kg/10a)
受賞理由
農林水産大臣賞 坂本 静江 岩手県盛岡市
つぶゆたか 91 337
肉用牛繁殖経営者が、飼料用米に10年間取り組み、地域の平均単収を58%超える337kgの増収、単収も900kgを超える多収を実現。
自家の牛糞堆肥の活用だけでなく、耕畜連携による鶏糞堆肥の利用、立毛乾燥によるコスト削減、収穫・調製作業の外部化等の取り組みが、高く評価された。
農産局長賞 山口 弘則 佐賀県 杵島郡白石町
ミズホチカラ 408 271
麦わらのすき込み、牛糞堆肥・鶏糞堆肥の散布、効果的な追肥などの土作りを通じて、多収を実現。施肥・防除等の生産管理の省力化、主食用米、飼料用米、麦の輪作体系,耕畜連携、地域農業の振興への取り組みも評価された。
全国農業協同組合中央会会長賞 増渕 文明 栃木県芳賀郡芳賀町
北陸193号 134 295
品種特性を熟知し、毎日の水管理や追肥のタイミング、病害虫防除のためのこまめな畦畔の草刈り等、基本的な取り組みにより多収を実現。元JA職員で永年にわたり農家指導を行ってきており、今後周辺の農家に対して横展開を図ることが期待され、地域との連携及び生産技術の普及・啓発という点も評価された。
全国農業協同組合連合会会長賞 関 富次 秋田県鹿角市
ふくひびき 103 258
耕畜連携・循環型農業に取り組むとともに、JA事業をうまく活用しながら単収の向上を図っていること、またJAを通じ系統配合飼料会社の国産飼料原料の安定調達に貢献していること等が評価された。
協同組合日本飼料工業会会長賞
有限会社 アグリ:サポート 代表取締役 立松 國彦 愛知県海部郡飛島村
もみゆたか 877 226
農地中間管理機構の活用による規模拡大に意欲的な点や、小麦・大豆との輪作体系の中で、飼料用米の多収を実現するという、モデル性を有する地域の中核的法人経営体として、評価された。
日本農業新聞賞
農事組合法人 ふながわ 代表者 由井 久也 富山県下新川郡朝日町
やまだわら 471 226
主食用米、飼料用米、大豆のブロックブロックローテーションを確立し、水田の高度利用を行い、スマート農業の積極的導入等により生産費の低減に取り組み、地域の中核的な担い手として、農業生産のみならず、人材育成や観光資源開発などに積極的に取り組んでいる点が評価された。
令和3年度 「飼料用米多収日本一」審査委員名簿
所属機関名:役職名・氏名
審査委員長
国立研究開発法人農業・食品産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター 暖地水田輪作研究領域水田高度利用グループ:グループ長補佐・中野 洋
東京大学:名誉教授・谷口 信和
株式会社トマル:代表取締役会長・都丸 高志
生活クラブ神奈川:副理事長 (連合消費委員長)・大久保 明美
全国農業協同組合中央会:農政部長・生部 誠治
全国農業協同組合連合会:米穀生産集荷対策部長・金森 正幸
協同組合 日本飼料工業会:専務理事・髙橋 洋
日本農業新聞 編集局:営農生活部部長・岡田 健治
農林水産省 農産局:穀物課課長補佐・角谷 磨美